一姫ニ太郎

長女K(4才)長男A太(3才)次男U太(4か月)を授かった50代お父さんの日常(2014年6月現在)

シリア戦を終えて

このごろ、○○を終えてと書いて、試合内容に全然触れらないことが多いなあ。
Tv観戦では、全然脳内を妄想で一杯にできないのか。
いや、実の所、逆なのかもしれませんが。

この試合を見ていて、キャプテン翼の功罪の罪のほうを取り上げるのも私だけでしょう。
というか、いまやキャプテン翼は罪の方が大きくなっている事に賛同してくれる方が。
いるかもしれないと思っていますが。


翼君はワールドユースで優勝していると思う。
で次は、五輪優勝だろうって思う。
作者のとって誤算だったのは、その前に日本がW杯に出場してしまったことだろう。
翼君の現実においての日本蹴球界の貢献はただならぬものがあるのだけれど。


ワールドユース優勝、五輪優勝そしてW杯初出場初優勝。
そのキャプテンが翼君なんだというストリーが崩れ去ったわけで。
だから、いまだに五輪代表に拘っている。
3階級制覇のボクシングチャンピオンみたいに、全階級制覇を狙っているのだろう。


で、翼君の世界の中で日本代表はW杯に出ているのだろうか。
ここら辺の処理をどうしているのまでは、私も知らないのですが。
まさか、まだ未出場という風に歴史を改竄してはいないでしょう。
初出場初優勝という快挙を演じる事ができないからこそ。
まさに五輪優勝に拘るしかないのかなあ。

まあ、所属チームでの欧州制覇かクラブチーム世界一を演ずる方がいいのかもしれませんが。


この漫画の問題は翼君世代しか描けない、いや意図的に描いていない事で。
正確に言うと下の世代は2歳下ぐらいまでは描いていると思いますが。


そこら辺の硬直性がとても気になる。
エリート(翼君のチームメイト)とリザーブドック的な人達の競り合いは出てきますが。
翼君の上の世代が描かれる事も無く、大幅に下の世代の突き上げもない。


飛び級のシステムが無い事。
黄金世代の黄金世代における黄金世代の世界観のみの表現。
実にとてもいびつだなあと思います。


独逸W杯の置ける日本代表の位置づけがまさにそれそのものであって。
それは翼君の漫画に影響とまで行ったらそれは難癖をつけていると言えるでしょう。


中田英寿さんは飛び級の象徴だったと言える。
黄金世代の少し前の世代で。まあ、川口さんもそうなんで。
中田英寿さんだけ特別だと言う風な論理は成立しないかもしれない。
でも川口さんはフィルドプレイヤーじゃなかったか。


中田英寿さんが浮いていたのは事実だろう。
それは世代間のギャップだったのかもしれないなあ。
その事に拘ることは私の蹴球観にはないのだけれど。
おっさんがはびこっていた日本代表に良い意味で清風を明けたのが中田英寿さんだと思う。
おっさんがはびこっていても、若者が天狗になっていても別にいいのですが。
その実力で、全てを認めさせていった。
でも、中田英寿さんがおっさんになったとき。
若い頃の中田英寿さんのように飛び込んでくる奴がいなかったのかも。


若い生意気な奴を受け止めてくれるおっさんがいた。
そして生意気な若い奴も実力と行動で示していた。



そういう関係を独逸W杯で築けなかったのではないかなあ。
○○世代という狭い連帯感の中で習熟、成熟する事を求められる事。
そのことに違和感を感じてしまう。


アテネ世代は五輪で成果を出せなかった。
だからこの世代の能力が低いという論理。
そんな事、求めたくないなあと。



私は五輪のチームにチームとしての一体感を求めてはいない。
五輪世代、下の世代のエースとして君臨するなら、直ぐに飛び級して。
A代表として通用するかどうかなんて目で見てしまう。
それって違うのかなあ。
今のオシム代表の面々はそれほど若くはない。
まあ若くなくともいいし。
スターシステムを発動する必要もないのだけれどね。



トルシェのチームは同世代で若いチームだった。
本番でそれだけで足りなくてゴン中山さんと秋田さんを呼んだのだろう。


独逸W杯でそういう存在の全てを中田英寿さんが受け持っていたのかなあ。
受け持ちきれなかった事を名波さんは嘆いていたのかもしれません。


おっさんとしての役割を演ずるのに中田英寿さんは年の差がなさ過ぎた事。
若すぎたのだと。
ゴン中山さんや秋田さんが言うことで納得できてもという事だったと。
ほとんど同世代だったのですから。
そして厳密に同世代でなかったことの悲劇かもしれません。
そしてその程度差も許容できないのだとしたら、これは問題なのではということで。



次の南アフリカ大会ではいわゆる黄金世代がおっさんとなるわけですが。
チームの中でどういう役割を演ずるかとても楽しみです。


日本の黄金世代の選手は、舗装道路を軽快に突っ走っていたわけで。
それはそれで能力がないと、できないことなれど。
上の世代と対等の戦いをして地位を勝ち取った感じがしない。
それは開催国という事での予選免除。
そのことで大幅な若返りを図る事ができた。
黄金世代のみでトルシェの実験ができたと言う事だろう。
日韓W杯がたとえば、韓国W杯であったなら、此処まで急激に若返りができたかどうか。
なんて妄想もでてきました。
予選というハードルをどう越えたかなんて。
まあ、仮定の妄想は意味の無い事なんですが。


世代での強化というシステムが強化の妨げになってはいないのか。
もっと言うと、世代での強化を止める(?)必要性があるのかもしれません。
そんなことができるとは思ってませんし、やる必要性もないと思います。

下の世代の代表についてはもっとおおらかな方がいいのかもしれないなあと。