一姫ニ太郎

長女K(4才)長男A太(3才)次男U太(4か月)を授かった50代お父さんの日常(2014年6月現在)

個と組織の狭間の中で


日本人の個の力が劣っている。
だからこそ、組織で闘うことが求められているという図式。
ずっと言われ続けていることですが。


違うんじゃないのという妄想話です。



中村俊輔さんと高原さんが招集された日本代表を見ていて感じた事と。
オシムさんがマスコミに向けて発信し続けているものとがシンクロしているような。


結論から言うと、個と組織の間にあるものが劣っているんじゃないと思うのです。


中村俊輔さんがフリーキックの名手である事は重々承知しているわけで。
俊輔さんが輪の中に入ってきて融合してプラスアルファーになった部分があるかどうか。
俊輔さん一人のプレーが輝いたとしても、それがチームとしてプラスになっているかどうか。


中村俊輔さんと中村憲剛さんの共存がどうかということで言うと。
ピッチに立つだけでは駄目で。
この強力なエースが1+1=2というありきたりな公式では終わらずに。
2にも3にもなるという風にならないといけない。
そういう意味で個の力でもなく組織の力というものでもない力。
それが日本代表に足らないものではないかなあと思う。
中村俊輔さんがフリーキックとラストパスを数本出すだけで90分間存在する。
それでは海外組として孤高な異物として君臨するだけで終わってしまうような気がしま
す。


ダブル中村がゴール前で、意思疎通し合って縦横無尽にボールを動かしていく。
パスを出したほうがボールの動きを見ながら止まっているようなことが無いように。


そういう意味で。
日本にエースストライカーという独善者が生まれにくい土地柄であるなら。
得点力のある中盤の選手を、時間と空間を止めない選手を起用しなければならないと思う。


中田英寿さんではなく、中村俊輔さんでも無く小野伸二さんでもなく。
藤田俊哉さんであり森島寛晃さんであり山瀬功治さんであると思うのだけれど。
このタイプが重用されたことが無いのが不思議だなあと思う。
日韓大会でもしかして中田英寿さんがメンバーから外されるのではと思ったことがありました。
私には森島さんがいるときのほうが、はっきりと蹴球感を感じたからです。


ファンタジスタって得点を取るということが第一だと思うのです。
ペレがファンタジスタかどうか別として、ジーコも、バッジォも翼君も。
日本の中盤の選手はフリーキックの名手でFWに得点を取らせるという概念なんですね。
自らも得点を取りに行くという部分に独善的に突入して欲しい。


ゴール前でのフリーキックは、後方の選手が蹴らないといけないと思う。
これからの日本代表のDFは中村俊輔さん並みの蹴力を持たねばならないと思う。
たとえば、いつも直接フリーキックを決められるわけでない。
ゴール前で中村俊輔さんの技術(得点を取る)を発揮する場がフリーキックを蹴ることでなくなるわけだから。


イメージとして阿部勇樹さんがフリーキックを蹴って。
直接もあるけれどワンクッションをおく場合、FWと中村俊輔さんがゴール前に殺到する。
そんな感じかなあ。


そういう場合、中村俊輔さんよりも山瀬功治さんのほうが連携での得点のイメージが。
膨らむ感じがするのだけれどなあ。
オシムさんは1回か招集していないなあ。



日本代表はジャズだと思う。
所属チームのように精密に日々連携を高めることができないのだから。
イメージを共有して即興演奏をお互いがしなければならない。
所属チームと日本代表では求められる力に違う部分があると。


で、問題なのは、藤田俊哉さんや森島寛晃さんの組織と個人の間にあるプレースタイルは。
所属チームでの精密な日々にあるのではないかという疑いが消えないことです。