一姫ニ太郎

長女K(4才)長男A太(3才)次男U太(4か月)を授かった50代お父さんの日常(2014年6月現在)

餓狼伝対漫画餓狼伝


この対決が物凄い。格闘技小説と格闘技漫画なのだけれど。
多分お互いがお互いとが張り合っていると言うかなんと言うか。
元々夢枕獏さんの格闘技小説なのだがなんて書くと夢枕獏さんみたいですが。
その原作を元に漫画餓狼伝が遅れてでてきた。
餓狼伝は13巻出ていて新餓狼伝1巻が出た段階。
漫画餓狼伝は19巻が出ている状態。
そして漫画餓狼伝を書いているのは板垣恵介さん。
設定は同じだけれど、途中からどんどん原作をそれていくというか超えていく。
文字通り途中から原作を凌ぐ展開になっていく。
想定モデルとして、大山倍達 さんとか、アントニオ猪木さんとか力道三さんとか。
小説ではやっとジャイアント馬場さんがモデルと見られる人物も始動し始めた。

そういう人物と主人公がかかわってくるのですが。
漫画版でのあの人とあの人とのかかわりの最後が凄かったなあ。
もしそれが史実だとしたらとんでもない事だ。
小説より先にその場面が出てきたのですが、これは小説版のほうが同様の場面をどう処理していくかが問題でしょう。
漫画が原作小説を超えた瞬間だと思っていたら。
あの人とあの人の戦いにあの人が立会人の形を取ると言う小説版も凄かったねえ。

ここら辺はなぜ人物を特定しなかったかと言うと。
今日書きたかったのはその部分ではなかったから。

漫画が原作を超え始めたと思っていたら原作の小説が盛り返し始めたと。
ジャイアント馬場さんがモデルと思われる人物が(此処ではカイザー武藤)初めてのプロレス以外の試合に勝っていう言葉が凄い。
もう、この表現も凄いと思うのですが、私が書いた事ではないのでご容赦。
「真剣勝負がこんなに楽なら、もっと早くやっておけばよかったとおもっている所でございます」なんて事を発言させていて。

あの人をモデルにしていると思われるプロレスラーにこういう発言をさせている。
「カイザー武藤はプロレスの天才で受身は神業、年間260試合×20年として5200試合をただ、だらだらプロレスしていたのではない、あれだけ真剣にプロレスをやった人間はいない。試合を休んだ事も、怪我をした事もない」
試合を休んだ事が無い事は知られていますね、それをプロレスを真剣にしたという表現をあの人にさせている事も凄い。

そしてその人に試合をさせてあの人に勝ち負けではなく観客を沸かせ銭になる仕事をしたと言わせるなんて素敵だなあ。

夢枕獏さんは明らかに板垣恵介さんの画に嫉妬している。
あの肉体ではなく空間をゆがませる画に。濃密な空間を描ける業に。

そして夢枕獏さんの格闘技シーンの文章に板垣恵介さんは触発されたのだろう。



お相撲の八百長ニュースに触発されてこういうことを書くのも私ぐらいでしょうね。
久しぶりの更新が格闘技小説と格闘技漫画とは私も思いませんでしたが。
句読点で改行する書き方は夢枕獏さんに憧れたかなあ。